冬に何故パークゴルフ?
北海道では冬は雪の上で、つまり雪上パークゴルフをしている人たちがいますが、厳寒の季節になぜそこまでやるのでしょうか。
それにはいっくつか理由があります。
1 季節を問わず、パークゴルフを楽しみたい。
2 冬の運動不足を解消したい。
3 仲間と楽しい時間を過ごしたい。
4 少しでも技術を高めたい。
という理由が主なところでしょうね。
1から3まではわかりますが、4はわかりません。
だって、夏場の芝とは違うじゃないですか。
確かに雪の上で、何の練習になるのか。雪の上はガタガタで、狙い通りにボールは転がらないし、寒いだけだろう、
という声はよく聞きます。
雪の無い、本州や九州の方でも芝は枯れていて、本格的な練習にはならないと思いますが。
次の写真は北海道のある雪上パークゴルフのコースです。
一見、平らなコースに見えますが、よく見ると、雪面は小さな凹凸があります。こんなコースでパークゴルフの練習になるでしょうか。はい、ちゃんと練習になるのです。
それは上にも書きましたが、「狙った方向に打つ練習」なのです。
もちろん、打った後のボールがどう転がるかはわかりません。場合によっては雪の壁に2度3度ぶつかりながら、みごとホールインワンということもあり得ます。
しかし、ティーショットの打ち出しというのは夏冬関係ありませんね。
ここで、しっかりと方向性を身につけて欲しいと思います。素振りももちろん大切ですが、その素振り通りのショットができるか、という実践練習ができるのです。
とは言うものの、2打目だって、方向性の練習にはなります。
ただ、強さに関しては、あまり練習にはならないかもしれません。というのも、固い雪面なら、転がり方が「異常」な程です。逆にやわらかいと転がらなくなります。
しかし、方向性はどんな時でも練習になるし、大切なことです。それが夏場に活かされるなら、冬の練習が価値あるものとしてあなたの体に沁みつくことになるでしょう。
なるほど、それなら枯れた芝の上でも十分練習になるということですね。
そのとおりです。枯れ芝でも、雪上でも、とにかく方向性を身につけるという練習をするのだ、という精神で参加してください。
しかし、問題点が無い訳ではありません。
有料のパークゴルフ場では、冬季間でも屋外でパークゴルフを楽しめることは、それなりに結構なことなのですが、雪上にコースを造るときには、雪を踏み固めなくてはなりません。
それは直感的にお解りだと思うのですが、柔らかい雪、ふわふわの雪ではボールが転がりません。
私も初雪の日にパークゴルフに挑戦したことがありますが、ボールに雪がくっついて、ちょうど雪だるまを作るときの感じで雪が増えて行きました。とてもパークゴルフができる状態ではありませんでした。
上げボールで攻めても、着地した瞬間に雪がくっつき、転がりが止まってしまいます。一緒に回った仲間たちはお互いに大笑いしながらショットしたことを思い出します。
しかし、この時も強さと方向はかなり重要なファクターであることを実感しました。もちろん、転がしではグリーン・オンになるまで、何回も何回もショットをしなくてはいけませんが、上げボールだと2でホールアウトすることもできたのです。
そしてスコアを確認すると、やはり上げボールができる人はスコアも上位でした。ここに上げボールの強さを見た気がします。やはりショットの引き出しが多いことは力になります。
それはそれでまた楽しくもありましたが、パークゴルフとしては尋常なものではありません。そのため、雪を踏み固める必要があるのですが、このことはコースの下にある芝がかなり痛めることになります。
しかも人間が足で踏み固めるのではなく、重機で圧雪して、そこにコースを造るからです。その上を人間が歩くのは大して痛めることはありませんが、何トンもの重機ですからね。かなりの圧がかかります。
悪いことには、夏季のコースを斜めに走るコースや、横切るコースを造るので、春のオープンの頃は、そのコースどおりに、芝の生育が遅くなり、コース上にくっきりとその跡が見て取れるのです。
そしてそれは転がしたボールの方向を変えてしまいます。読みが難しくなります。私たちプレイヤーからすると困った現象です。
さらに悪い事には、圧がかかって氷のようになったコースは、春の雪融けが遅くなるので、融雪剤を撒くことと、ブルドーザなどで雪を退ける作業をすることもあります。
もっと芝がいたんで回復に時間がかかります。そして撒かれた融雪剤が、今度は黒くコースに残り、ボールやクラブ、シューズ、さらにはズボンまでも汚してしまうということになるのです。
仕方のないことかも知れませんが、複雑な思いで見ています。
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