今回の「JGA日本女子オープンゴルフ選手権」の第3日7番パー3において韓国ぺ・ソンウ選手の放ったティーショットが直接カップインし、ホールインワンした、と誰もが思っていました。ところが・・・(下段に続きます)
ピンが傾いていたために、パットしたボールが挟まって、カップの底まで落ちなかった。この場合、どう対処すれば良いのでしょうか。
この場合、カップインとみなして、すぐに取り上げるのは注意を要します。というのはカップインの定義が決まっているからです。
カップインとは
ルール上のカップイン
ボールがカップインしたかどうかは、ボールの上端が、カップの縁の高さより下にある場合を言う。とあります。
ですから、ボールがカップの縁より上で止まっている場合はまだカップインとはみなされませんから、対処しなければなりません。
ではどうしたら良いのでしょうか?。
ピンを傾けて落とす
この場合、ピンの傾きを直して、ボールをカップの底に落とせば良いのです。
言うまでもないことですが、ボールに手や足、クラブで押し込んではいけません。カップインしていないボールに触れたということで、2打罰になります。
ボールが縁より下にある場合は、カップインとみなされるので、この場合は手で拾い上げて結構です。
なお、このようなピンの状態は、以降の組にも同様のことが起こる可能性がありますので、ピンを真っ直ぐに直しておきましょう。
このことで咎められることはありません。
このことは「第53巻パークゴルフルール問答集」の「9 グリーン(カップ周り)」のNo28に記載されています。
ぺ・ソンウ選手の場合
ぺ・ソンウ(韓国)が7番パー3(197yd)で打った会心の一打が、まさかの“珍事”を呼び込んだ。「素晴らしかった、ダンクで入ったと思う」という5Iで打ったティショットは直接カップに飛び込み、ホールインワン達成かのように見えた。
しかし、グリーンに上がると、ボールはカップの側面に食い込んでおり、グリーン面よりも5分の1ほど上に出た状態で止まっていた。確認のために呼ばれた競技委員はカップインとみなさず、規則13.1c(2)『球をマークして拾い上げ、そのボールマークを修復し、球を元の個所にリプレースする』処置を適用。ボールは何度リプレースしてもカップに入ってしまったため、ボールの止まる最も近い位置に置いて(規則14.2e)1パットのバーディとした。
ぺはホールアウト後、「プレーしながら納得のいかない点があったのでルーリング担当の方とお話をした」と再度説明を求めた。2019年からの新ルールでは、ボールが旗竿に寄りかかって止まっていた場合は、ボールの一部がグリーン面よりも下にあればカップインとして扱われる(規則13.2c)。ペはこの規則が適用されると思っていたという。(GDOニュースより)
今回の出来事は「こんなことが起こるんだ」という極めて珍しい内容でした。上記にあるように、ピンに触れていれば「カップイン」が認められたのですが、ピンに触れておらず、地面にめり込んだ状態でした。
訂正
上記青字の部分について「まつい様」より訂正がありました。
「球がホールの内側の壁面にくい込み、その球のすべての部分がパッティンググリーン面よりも下にない場合、その球はホールに入ったことにはならない。たとえその球が旗竿に触れていたとしても、そのことは当てはまる。」
ということで、私が記載していました内容について誤りがありましたのでここで訂正させていただき、お詫び申し上げます。
要するにペ・ソンウさんの場合、カップの縁に見事に食い込んでしまっていたので、全てがグリーン面より下になければならなかったわけです。
ある意味では「ホールインワン」よりも珍しい出来事でした。
なお、今回の記事について2件コメントが寄せられており、このページの最下欄に表示されております。
なお、このぺ・ソンウさんのような「壁にめり込む」ということは起こり得ることは無いと思われますが、ここで確認しておきたいのは、パークゴルフにおいてはボールがピンに寄りかかっていて、全体が地面の高さより沈んでいない場合は、ピンを揺らしてカップインさせてからボールを取り出すことが必要です。
岡様、まつい様、ありがとうございました。
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コメント
2019年ルール改正で、
旗竿に寄り掛かったボールが
グリーン面より、一部でも下にあれば、カップインとなりました。 早く、記事を訂正してくださいね。
ご指摘ありがとうございます。
NPGAパークゴルフ ルール事例集(更新 2021年7月1日)
によると次の様に記載されています。
カップに立っているピンが傾斜していて(管理者の不注
意や斜面のカップで発生するが・・)パットしたボール
が、カップとポールに挟まり(カランと)カップインしない
状態で止まってしまった。どうしたらよいでしょうか?
ボールが止まっている時点の状態(「カップの縁よりボールが少しでも上に飛び出している」「ボール全体がカップ上端より下に沈んでいる」)によって対応が異なり、ボールの全体がカップの縁よりも下に沈んでいれば、カップインとみなされるので、カランという音がしなくてもボールを取ってもOKです。また、ボールがカップの縁から少しでも上に飛び出ていればカップインとは認められません。この場合は、ボールをカップに沈める必要があります。
ボールがピンに接触しているときは、ピンを動かしてボールをカップインさせることができます。そのホールがプレー中で、ボールがピンに接触していない場合は、委員会に確認せずにピンを直すとペナルティが付加されます。
(※後続組のためにホールアウト後にピンを直すのは問題ありません)
つまり、この説明によれば、やはり全体が地面よりも沈んでいなくてはカップインとはみなされないはずです。
上記したようにこれは2021年7月1日の事例集ですので、2019年より後の解釈です。
もしこちらが間違っているのであれば、恐れ入りますが、その根拠となっている部分をお示しいただけませんか。
よろしくお願いします。
スタッフ一同
ゴルフの記事なのになぜパークゴルフのルール事例集を確認しているのでしょうか?
2019年のゴルフルール改定により、ゴルフ規則13.2cにて下記のように改定されています。
「13.2c:
ホールの中の旗竿に寄りかかって止まっている球
プレーヤーの球がホールに立てられたままの旗竿に寄りかかって止まっている場合:
球の一部がホールの中のパッティンググリーン面より下にある場合、球全体がその面より下になかったとしても、その球はホールに入ったものとして扱われる。」
したがって「寄りかかって止まっている場合」は一部がグリーン面より下にあればその時点でカップインです。
https://www.randa.org/ja-JP/rog/the-rules-of-golf/rule-13#13_2c
今回のペ・ソンウさんの場合は、そもそもこの規則が適用されません。その理由はゴルフ規則の定義にある「ホールに入る/1」にて下記のように記載があるためです。
「球がホールの内側の壁面にくい込み、その球のすべての部分がパッティンググリーン面よりも下にない場合、その球はホールに入ったことにはならない。たとえその球が旗竿に触れていたとしても、そのことは当てはまる。」
要するにペ・ソンウさんの場合、カップの縁に見事に食い込んでしまっていたので、全てがグリーン面より下になければならなかったわけです。
かなり特殊なケースかつ、規則の定義にこの記載があるため、ペ・ソンウさんも単純に13.2cが適用されると思い込んだというのが、事の顛末です。
ということで、貴殿が記述された記事は完全に誤りかつ、ペ・ソンウさんのホールインワン未遂についても誤った認識であることは間違い有りませんので、訂正をされたほうが良いと思いますよ。
まつい様、
コメントありがとうございます。
パークゴルフの記事でゴルフの規則を入れるというのは間違いですね。申し訳ありません。
パークゴルフのルールはその多くがゴルフのルールから導入されたものなので、パークゴルフの規則もゴルフの現象が大変参考になる部分があります。
私どもとしましてはパークゴルフのルールを理解していただく事例として説明をしている部分があります。
しかし、ゴルフのルールに熟知している訳ではありませんので、今回のご指摘内容には完全に誤りがありました。
さっそく訂正させていただきました。
また何か気が付かれたことがありましたら、ご指導をお願いしたします。
ありがとうございました。
きたはち